医院ブログ
医院ブログ
皆さん、こんにちは歯科衛生士のRです!
3月になりましたが、春はまだ浅く朝晩は冷え込みますね。
体調崩しやすい時期ですがいかがお過ごしでしょうか?
突然ですが、皆さん「炭酸飲料を飲むと歯が溶ける」と聞いたことはありませんか?
一度は耳にしたことがある方も多いと思います。
先に結論を言うと、歯は本当に溶けます。
ただ、すぐに歯が溶けるわけではありません。
歯単体を長時間(約4時間以上)炭酸飲料に漬けておくと歯が溶ける可能性はあります。
歯が溶けることがないからと摂取しすぎるとよくありません。
歯の主成分であるハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウムの一種)は酸性に弱く、炭酸飲料は酸性の為、「炭酸飲料を飲むと歯が溶ける」と言われています。
お口の中が酸性に傾いてる時間が長ければ長いほど虫歯になりやすくなります。
通常、お口の中のPHは6.8~7.0の中性を保っています。
しかし、飲食をするとお口の中が酸性に傾きます。
特に、お口の中のPHが5.5を下回ると脱灰(歯の表面が溶けること)が始まります。
唾液はお口の中を中性に戻そうとする働きがあります。
これを唾液の緩衝能(かんしょうのう)と言います。
炭酸飲料はこの時多くの唾液を使う必要があるため時間がかかりやすいです。
摂取量には気をつけましょう。
そして要注意なのが、コーラやサイダーなどの甘味が含まれている炭酸飲料には注意が必要です。
理由として、炭酸飲料の酸性による歯の脱灰より、炭酸飲料の中に含む糖分による虫歯のリスクが高い為です。
虫歯の主な原因はミュータンス菌と言われています。
ミュータンス菌は歯の表面に付着して、酸を産生し、歯を溶かして虫歯を作ります。
この時糖分をエサにして虫歯を作るとされています。
そのため、甘味を含む炭酸飲料を飲んだ後は水やお茶を飲んで、お口の中を酸性から中性に戻していくことが対策として考えられます。
他にも、食後にシュガーレスガムを噛むこともおすすめです。
ガムを噛むと唾液の分泌量が増えて、口の中を中性に戻そうと唾液の緩衝能が働くので虫歯のリスクを抑えてくれます。
もう一つ注意が必要なのは、寝る前に炭酸飲料を飲むことです。
就寝時は唾液の分泌量が少なくなります。
そのため、寝る前に炭酸飲料を飲むと、お口の中が酸性に傾き、歯が溶けやすくなってしまいます。
お口の中を中性に保つためにも、寝る前に炭酸飲料を飲むのは避けましょう。
驚きなのが、歯を溶かすのは炭酸飲料だけではありません!
歯が溶けるリスクが高いものとして何個かあるので紹介します。
レモン…PH2.0程度
コーラ…PH2.0程度
栄養ドリンク…PH3.0程度
グレープフルーツ…PH3.2程度
スポーツドリンク…PH3.5程度
ポン酢・醤油…PH3.8程度
ビール…PH4.0~5.0程度
以上なります。
これらを飲食することにより歯が溶けるわけではありませんが、摂取量には気を付けましょう!
他に何か分からないことがありましたら気軽にご相談下さい😊